医療法人恭青会の医療関係者向け情報メール
電子版 慈育31号

寒からず暑からずの好季節となりました。
皆様にはお元気でお過ごしのことと存じます。
今回は「新型コロナウイルス感染症と結膜炎」についてのお話をさせていただきます。

 

医療法人恭青会
理事長 生野 恭司
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新型コロナウイルス感染症と結膜炎について

新型コロナウイルス感染症が猛威をふるっていますので、【ウイルスによる結膜炎について】お話ししたいと思います。新型コロナウイルス感染症における結膜充血の頻度は1%弱と報告されていますが、油断すると大変なことになります。紛らわしい疾患として、アレルギー、従来からのインフルエンザウイルス性結膜炎などがあります。

結膜濾胞を形成する季節性のアレルギー性結膜炎も今は多く、紛らわしい時期なのでその鑑別が重要となります。アレルギー性結膜炎は、症状として痒みが強いことが 鑑別点です。痒みの出現は、季節性であること、湿度や温度などで強弱があることが多く、搔痒感の有無を丁寧に拾うことが重要です。

ウイルス性の結膜炎を起こす代表としてインフルエンザウイルスなどによる流行性各結膜炎や咽頭結膜熱があります。喉や結膜などの粘膜症状が主ですが、ときに風邪症状(咳、発熱、全身倦怠感など)も伴いますので、新型コロナウイルスによる結膜炎と酷似する可能性があります。

では、どのように区別してどのように対処すべきでしょう。
新型コロナウイルスでは呼吸困難を伴うことが多いため、熱発と呼吸困難など呼吸器症状を見逃さないことです。本疾患が疑われる場合は、診察を通常の診察室では行わず、別の区画で行い、感染予防具を装備した限られた人数で診察しましょう。手持ちスリットなどを使い、極力他人との接触を避け短時間で診察します。標準予防法としてマスクだけでも十分とされていますが、加えてフェイスガードがゴーグルを行い、患者様にはマスク着用を励行するのが常識的な線でしょう。また診察後の消毒も必要です。
眼科医会が最近ガイドラインを出しましたので、そこに詳細があります。 

このように、結膜炎で来院された場合、まず最初に症状などを見て区別すると同時に標準予防手技が必要となります。

いくの眼科では、普段からコロナウイルスの勉強会などを行い、スタッフと常に最新情報を共有しています。あまり敬遠すると診療萎縮にもつながりかねません。新型コロナを恐れ過ぎず、舐め過ぎずという姿勢が大事だと思います。
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